和歌山市の観光名所や、和歌山市の歴史を感じながら、休日を過ごせるスポットを紹介していきます。多くの歴史的遺産の残る街である和歌山市から、今回はまちの中に残る古墳をご紹介します。
紀ノ川沿いには縄文時代から人が定住しはじめ、貝塚などの遺跡が出土しています。そして5世紀頃、紀伊風土記の丘として整備されている岩橋千塚(いわせせんづか)古墳群をはじめとして、紀ノ川河口付近は中国や朝鮮半島などとの交易の玄関口となっており渡来文化の盛んな地域でした。そのため、紀ノ川沿いを中心として和歌山市内には多くの古墳が残っています。
木ノ本の釜山古墳群を構成する、県内最大規模の前方後円墳である車駕之古址(しゃかのこし)古墳は国内で唯一金製の勾玉が出土したことから歴史的価値も高く、現在は公園として整備・保存されています。
また、大谷古墳からは重要文化財である馬冑(うまかぶと)やガラスの玉などの装飾品といった副葬品、埴輪(はにわ)などが出土しており、朝鮮半島や大和朝廷とつながりのある有力者が埋葬されていると考えられています。
他にも、向陽高校にある秋月古墳群や和歌山城のほど近くにある刺田比古(さすたひこ)神社にも岡の里古墳があります。身近なところに眠る古代の歴史スポットを探してみてはいかがでしょうか。