和歌山市の観光名所や、和歌山市の歴史を感じながら、休日を過ごせるスポットを紹介していきます。
万葉の情景の残る街である和歌山市から、今回は和歌浦地区についてご紹介します。
万葉集に残る山部赤人(やまべのあかひと)の短歌「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る」に残るように、和歌浦湾は干潮になると広い干潟が現れます。「片男波」という地名もこの歌に因んで名付けられたと言われています。
奈良時代以降、多くの人が海に憧れ、和歌浦に訪れて感動したことが偲ばれます。和歌浦湾に面する玉津島神社には、平安時代に小野小町(おののこまち)が訪れたという伝承も残っています。
また、神社の向かいにある島「妹背山(いもせやま)」には徳川頼宣が母である養寿院を供養するために建てた多宝塔があり、そのほとりでは江戸時代に造られた不老橋が趣ある景色を作っているなど、素晴らしい景色にあふれる和歌浦は国の名勝に指定されています。
ところで、和歌山市「高松」の地名は、江戸時代にこの地に生えていた「根上り松」がもとになっているそうですが、その木の根が玉津島神社に置かれていますので是非一度見てみてください。
これから少し暑くなってきますが、和歌浦をのんびり散策して、万葉の景色を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
次回は和歌山城についてご紹介させていただきます。是非ご覧ください。
第1回はこちら https://www.wakayama-jc.net/?p=6174
第2回はこちら https://www.wakayama-jc.net/?p=6262
第3回はこちら https://www.wakayama-jc.net/?p=6343
第4回はこちら https://www.wakayama-jc.net/?p=6405