(基本理念)
“ 一 歩 ”
(スローガン)
“ 誠のリーダーとなれ ”
和歌山の底力、日本の底力
一歩前へ踏み出す勇気が、その力を引き起こす
第56代(2012年度)
理事長 大城 規史
はじめに
1922年、理論物理学者のアルベルト・アインシュタイン博士が日本に滞在したとき、日本人について「“純真さ”と“謙遜の美徳”を持つ非常に優しい国民性である」と語っています。さらにこのような言葉を残しました。
世界は進むだけ進んでその間、世界の人類は真の平和を求めて世界の盟主を上げなければならぬ時が来るに違いない。その世界の盟主は武力や金力ではなく、あらゆる国の歴史を超越した最も古く、且つ尊い家柄でなければならない。世界の文化はアジアに始まってアジアに帰り、それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
日本を造った神に感謝する。
私は初めて耳にしたとき、この言葉から“気づき”を与えられました。私たちは本来日本人が持つ素晴らしい気質を忘れていないだろうか、そして日本を称賛された博士は、事無かれ主義が当たり前のように広がる世情、一番を目指す若者の減少、多くの社会問題を抱える現状、今の日本をどう言い表すでしょうか。
しかし私は、純真な優しさを持つ日本人の国民性は遥か昔から変わらずにあると信じています。ただ、平穏な生活や平和に胡坐をかき、一番大切なものを忘れているだけだと思います。
2011年3月11日に起こった未曾有の大災害。あの日、あの瞬間に、多くの町が大津波に飲み込まれ、尊い命が失われました。しかし、被災地域の人々がとられた行動は、世界中から称賛されました。それはかつて私たちの身近にありふれていた「思いやりの心」、「規律を守る」といった日本の国民性そのものでした。
今こそ我々が“かつての国民性”を率先して行動で示そうではありませんか。
地域が活性すれば人々は元気になります。そのためには熱い想いと行動力、そして決断力が求められます。それは決して容易なことではありません。しかし修練を乗り越え、私たちの目指す地域活性化に繋げる努力こそが最良の方法なのです。本年度、私は純真な優しさを持ってリーダーを育成する存在で有り続けます。そしてメンバーが一丸となり、あらゆることを学び、気づき、行動し、成長するための事業を展開します。
「地域のため、人のため、なにより自分自身のために、私たち一人ひとりが勇気を出して一歩前へ踏み出せば、和歌山をより良い方向へ変えていくことができる。」
この熱い想いを胸に、純粋な優しさを持ち先頭に立つ“誠のリーダーたちの団体”として和歌山、そして日本の底力を目覚めさせるため、大きくその「一歩」を踏み出します。
歴史を振り返り現代を照らす
本年度、社団法人和歌山青年会議所は創立55周年を迎えます。これまで支えてこられた先輩諸氏の素晴らしい功績を振り返り、各事業に対する行動力や団結力を学びます。また自分たちが学んだことを活かし、これから支えるメンバーにしっかりと伝えていきます。永きに亘り培かわれてきた古き伝統に倣い、幅広い世代での意見を取り入れることで最大限の意志の疎通を図るとともに、長年の惰性で続いてきた慣習を払拭し利他の精神を忘れず行動してまいります。創立55周年という節目の年を迎えるにあたり、創立55周年記念式典・懇親会及び記念事業を開催致します。創立50周年の際に5年計画で打ち立てられた「中長期ビジョン2007」について過去5年間の活動内容や結果などの報告を行うと同時に、次の60周年に向けた社団法人和歌山青年会議所の方針と私たち現役メンバーの意欲を伝える場にしたいと考えます。
これまで社団法人和歌山青年会議所は多くのメンバーに支えられて活動を展開してまいりました。しかし、会員数の減少は勿論、多くのメンバーが消極的な姿勢で事業に取り組んでいる昨今、組織としてあらゆる問題に取り組まなければなりません。人口の減少や不景気だけを理由にしてはいられません。私はこの現状を必ず打破して見せます。末永くこの組織を存続させるためには、私たち一人ひとりがリーダーに必要な精神論、行動力、決断力といったあらゆることを学び、自覚と信念を持ってこれから仲間となる多くの人々に、地域に貢献する青年会議所活動の意義やそれらの活動を通し、成長していく素晴らしさを伝播しなくてはなりません。そのためにも、全委員会が会員拡大の気概を持ち、各委員会事業を通して会員の拡大に繋がるような魅力あふれるJC運動に邁進して頂きたい。一人ひとりが他の模範となる行動をすること自体が何よりの入会動機となります。新入会員の数だけを目標にするのではなく、志を持ち力強く活動するメンバーの入会を目指して行動することが、牽いては将来メンバーの増加に繋がると確信します。また拡大活動期間の見直しを行います。出席することを強制するのではなく、是非出席したいと思わせるオリエンテーションを展開します。
2011年度入会したメンバーには、二年目となる青年会議所活動を積極的に取組み、確固たる志を持って頂きたい。同期メンバーとともに活動の実績や効果はもちろん、失敗や人間関係の構築についてなどからも学び、その上で自ら考え、精査し、行動してほしいと考えます。社団法人和歌山青年会議所が例年行っている青少年育成事業では、自らの成長だけでなく指導者としての資質を向上させ、未来を担う世代に希望や夢を与える人材へと成長して頂くことを期待しています。
組織の抜本的な見直しと手法変革
2008年8月定時総会にて決議された公益社団法人格移行申請を踏まえ、社団法人和歌山青年会議所では公益法人改革についてさまざまな議論が繰り広げられてきました。また事業予算における公益比率の見直しや公益目的事業の内容の検討にも取り組んでいます。そのような状況の下、2011年度は公益社団法人格取得が必要である意義、一般社団法人格との違い、根幹である定款や諸規程の作成など、移行申請を視野に入れて議論を進めてまいりました。しかしそれらを進める中で、公益社団法人としての活動は本当に私たち社団法人和歌山青年会議所が目指す活動と準じているのかを今一度考えるべき時期がきています。公益社団法人に移行してからではなく、今どうなのか、厳格な運営を実践する中で、メンバー自身が社団法人和歌山青年会議所の今後の活動を展開していくためにメンバー一丸となって今一度組織改革を考えていこうではありませんか。
財政面においても、厳正な精査を行い、無駄を徹底的に排除し適正予算の算出に取り組みます。
組織の基本的な運営に関しては、総務運営委員会が粛々と取り組み、各事業を行う上でスムーズな進行の基盤を作る縁の下の大きな力としての役割を担って頂きます。
組織の情報発信の中心となる広報と例会についても変革を行います。まず広報は、従来のJCニュースなどの発刊に依存するだけでなく、広く情報を発信、入手できる現代に適応した手法を加えながら、私たちの取り組みをわかりやすく、興味を持って頂けるようにメンバーのみならず和歌山市民に、そして日本全体に広く発信することに邁進致します。
例会については、例会出席率100%を目指します。ただし1回のみの100%出席を実現させるのでは何の意味もなく、2回、3回、それが常に出席率100%である状態を作りあげなければなりません。例会とは全メンバーが一堂に会する貴重な場であり、学びの場であります。義務だけでなく、その意味に全てのメンバーが気づいてこそ、本当の例会であると考えます。その手法として、例会を通常の例会と講演会に分けます。例会は対象をメンバーのみとし講演会は広く一般に開放します。例年、例会委員会がすべての設営及び運営を行いますが、本年度は、例会の内容企画を例会委員会だけが行うのではなく、他委員会もそれぞれの特色を生かし企画して頂きます。それによりマンネリではないより良い多彩な例会を開催します。
これらの組織運営の手法変革に取り組む事で、私たちは古きから学び、新しきを取り入れ、より良い組織改革への一歩を踏み出すのです。
心の交流と地域の魅力の創造
社団法人和歌山青年会議所と姉妹関係にある、韓国議政府青年会議所、香港沙田青年商會、そして友好関係にある韓国釜山東萊青年会議所との友情をさらに強固なものにし、公式訪問を単なる儀礼的なものとするのではなく、海を越えた、青年経済人同士の心の交流が図れる事業を展開致します。そのために両国のJCメンバーを交えた勉強会を積極的に推進し、お互いの地域活性化に向けた取り組みやその成果を発表し合い、また青年経済人として諸外国の経済動向の情報交換を行いたいと考えます。JCだからこそできる民間外交で、深くお互いの心の交流を図ることができる事業を推進してまいります。そして社団法人和歌山青年会議所の良さ、和歌山の良さ、日本の素晴らしさを海外の仲間たちに伝える機会にしたいと考えます。
交流室では、こうした海外との関係強化を推進する中で、そこで得た知識を持って、さらに国内を顧み、LOM内の団結を固め、地元和歌山で活躍する各種団体との交流を積極的に展開していきます。さらに、東日本大震災の被害では、国家的にも危機に瀕し、和歌山県では台風12号による大雨で洪水や土砂崩れなど、甚大な被害が出ました。自然災害は、決して人ごとではなく、これから自分自身に何時でも起こる可能性があります。今、私たちに何ができるのでしょうか。まずは災害時における救援相互運営規程「JC和歌山ブロック災害支援ネットワーク」に基づき、災害発生時に迅速かつ適確な支援体制で運用ができるようLOM内の組織強化を行います。そして、これから起こりうる災害についてさまざまな団体と交流し意見交換を行い、災害が発生した場合、青年会議所だからこそできる災害対策も検討してまいります。
ひとをつくり、ひとが地域(まち)をつくる
日本には古くから変わらない美しい礼儀作法があります。美しい礼儀作法は、美しい「ひと」をつくります。これは私のひとづくりを考える原点でもあります。勝った者は敗れた者を労り、敗れた者は己の負けを認める、これは簡単なことのように見えますが、経験を通してこそ得ることのできる、人格を形成していく上で非常に大事な作法のひとつです。勝負を通して、礼儀を重んじるたくましい人材「ひと」を育成する一助となるひとづくり事業を展開してまいります。
まちづくりの分野においては、「中長期ビジョン2007」の実践の成果を報告し、この5年間を振り返ります。私は、明確なまちづくりビジョンがあってこそ、地域(まち)を活性化することができると信じています。まずは、私たち自身が過去のまちづくり事業の成果を見直し、他地域のまちおこしの成功例などもふまえて考えます。幼い頃、各町内会で開かれる盆踊りの祭囃子が聞こえてくれば「ああ、夏だなぁ」と実感したものです。幼い私でさえそう感じたあの音は地域の人々を確かに繋げ、団結させていました。今はもう遠い昔となったこの感覚を現在に呼び覚ませるような事業を展開し、いつかの祭囃子に集っていたような本来の地域の人々の心を繋げたい。人々を繋げることが、地域の魅力を創造していくのです。本年度、私は地域の人と人との心を繋げる事業を通して、地域(まち)を活性化させる一助にしたいと考えます。
結びに
毎日のニュースは、混迷する政治、原発問題、進まない復興、長引く円高不況、目の前が暗くなる言葉で溢れています。首相の交代が頻繁に行われる異常事態、これらを顧みると統率をとるべき誠のリーダーが欠けている象徴なのではないでしょうか。だからこそ、私たちの住むこの和歌山に明るい豊かな社会を明確に描き突き進むリーダーが必要なのです。私たちにはこの世の中を元気に明るくしていく力があります。メンバー一人ひとりがその資質に気づき、行動し、誠のリーダーとして自覚することで、かつてアインシュタイン博士が見たこの日本の、この和歌山の本来持つ素晴らしい資質が活かされ、その底力を引き出すことができると確信しています。初めの一歩は私たちが、リーダーとしての意識を高く持つことです。私たちにはその能力があります。その体力があります。青年会議所活動で得た知識と経験と努力と忍耐を持った私たちがこれからの和歌山を引っ張って行くのです。
今一度、JCの綱領を心に刻みましょう。そして唱和しましょう。自らを鍛え、夢を持って突き進む熱意と努力で、リーダーとして先頭に立ち、この和歌山の明日を力強く切り拓き、明るく豊かに築き上げ、今こそ誠のリーダーとなる一歩を踏み出しましょう。